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れれれのおじさん

Author:れれれのおじさん
長崎生まれで高校卒業まで長崎育ち。74年に建築設計の世界に入り、ゼネコンの設計部、アトリエ系の設計事務所などを、さらしに差した鉛筆一本で渡り歩いて設計を修行。86年に縁もゆかりも無い福岡で設計事務所を開設。日本の気候風土に合った風通しのいい住宅を基本に、自然素材を使った住宅造りを続けている。

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2007/12/28 (Fri) 11:01
官僚がしたこと

今年の建築界は、わが国の優秀な国土交通省の頭でっかちのおりこうさんな官僚による建築基準法の改定のおかげで、建築工事着工件数が激減して建築不況が回復できないままなのにもかかわらず、さらに追い討ちをかける形で不況に追いやられてしまったようです。

建築業界の裾野は自動車業界と同様に幅が広いので、おおもとの建築業界が不況になれば当然のように関連業界も不況に陥り、その結果GNPを押し下げる結果になります。

経済界からのクレームであわてて建築確認申請の手続きの一部を少しだけ変えることにしていますが、基本的な仕組みはほとんど手付かずの状態。しかし、建築業界のクレームには威丈高に対応していた官僚連中は、経済界からのクレームが来るとカルト信者の大臣ともども基準法の一部を見直すと言う対応の仕方を見ても、この国は所詮、金を持っているほうが強いと言うことを嫌と言うほど思い知らされますね。

したり顔で国家の品格だとか清貧の思想だとか鈍感力だとか書いた本がベストセラーになっていますが、根本的な拝金思想は官僚からしてこの姿勢です。

建築基準法を変えたことを「改正」と呼んでいますが、本質的に従来の内容の悪いところを時代の流れに即してユーザーにとって都合のいいように変えることを「改正」と呼ぶのが常識で、今回の基準法の改定は、これだけ社会的な混乱をきたしたことから見ても「改悪」という言葉以外浮かんできません。

そもそもが姉歯から発生した耐震偽造問題をきっかけとして、信頼性のある建築物にしようと言う考えからのことであることに対しては理解できますし支持もしますが、その方向性が悪い。この辺は所詮、実務を知らない官僚連中の思慮の浅さが露呈してしまっています。

姉歯事件から構造的に安心できる建築物にしようとの考えなら、そのカテゴリーでの見直しをすれば済む話。
いままでも真面目に作ってきた建築物は、様々のところで地震にあってもしっかりと存在しています。このことをなぜ視野に入れないのか。

この際だから何でもかんでもがんじがらめにして、その結果何かが起きても責任は官僚に来ないようにしようと言う意図が見え透いています。
実際問題として、姉歯のときでも詰め腹を切らされたのはイーホームズのみした。最初にリークしたイーホームズの社長が、国から糾弾され廃業に追い込まれましたが、その監督官庁は当時の国交省の官僚のご尽力のおかげで責任無しと言うことになりました。

これって全く虫のいい話しです。
通常の会社組織で考えれば直ぐ分かることですが、建築確認に関する責任を持つおおもとの本社が国土交通省で、その支店と言えるのが各県の建築審査課です。
従来はその支店である建築審査課が確認申請を法規に合致しているかどうかの確認業務を行っていました。あくまでも、「確認」が業務です。「許可」業務ではないと言うことに注意してください。

確認業務の量が増えてきたので時間が掛かるようになったと言うことで、業務の一部を民間に外注するためにイーホームズやERIなどの民間審査会社が設立されました。
この民間審査会社の監督を各県の建築審査課が行うことになっていますので、委託先である民間審査会社への監督責任は常識で考えればあるはずですね。

ですから、今回のようにイーホームズが審査した建築確認がずさんだったと言うことが問題になり、イーホームズに全部の責任を負わせ、監督官庁である県の審査課、さらにその上の国土交通省には何の責任もないとの判断は、さきの民間の会社の組織で考えればありえない話です。

食品偽装で現場のパートの女性の責任にしようとして責任を免れようとした船場吉兆の専務の対応が非難されていますが、このような姑息なことと同じことを姉歯問題では国ぐるみで行ったわけです。

今後こんなことが起きても自分たちに責任が来ないようにしようと言う考えで建築基準法をガチガチの法律にしてしまいました。どこをつついても官僚には責任がないようにして、お前たちはこれをしっかり守らないと罰すると言う罰則ばかりを大きくして脅かしをかけました。
国ぐるみの恐喝です。

確かにとんでもない建築士も居ます。
確認申請図面と実際に施工する図面の2つを平気で書いている事務所も存在します。
本来ならこんな悪質な事務所を淘汰させることのほうが必要なのに、とにかく全てが悪人と言う姿勢では、建築のことを一生懸命考えながらコツコツ地道に仕事をしている事務所は報われません。
実際、改悪基準法の影響で事務所廃業せざるを得なくなったり建築確認申請が要るような仕事は受けないと言う事務所も出てきています。

今年一年の代表される文字は「偽」になりました。
これは一般的に食品の偽装問題にとらわれているように思いますが、それのみでなく、「改正」という呼び方で、いかにも以前の基準法が正しくなくて今回の法で作った建築が安心ですよと思わさせる呼び名も「偽」としか思えません。

なんだか官僚の馬鹿さ加減と、この国は官僚の思いのまま動かされていると言うことに腹を立て続けた1年だったような気がします。

政権交代時の暁には官僚を総取替えし、薬害問題や今回の基準法問題のように国に損害を与えた官僚たちへの罰則規定を法律で作る必要があると切に思います。
間違った政策で国に損害を与えても責任を取らない官僚機構は、社会保険庁がその良い例で腐るに決っています。

民間ばかりに厳罰を課し、自らはのうのうと手厚い給料と年金と高給が約束された公的法人に天下り、不祥事があっても責任はないと言う立場を堅持し続ける官僚機構を打破しない限り、この国のわれわれ市井の人は永遠に国から搾取され続けます。



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