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れれれのおじさん

Author:れれれのおじさん
長崎生まれで高校卒業まで長崎育ち。74年に建築設計の世界に入り、ゼネコンの設計部、アトリエ系の設計事務所などを、さらしに差した鉛筆一本で渡り歩いて設計を修行。86年に縁もゆかりも無い福岡で設計事務所を開設。日本の気候風土に合った風通しのいい住宅を基本に、自然素材を使った住宅造りを続けている。

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2017/11/29 (Wed) 11:15
大企業の不正とリンクしている建築の監理業務

日本の大企業の不正が続々と明らかになってきて、毎日のようにニュースや新聞面で代表取締役が謝罪し頭を下げている写真や画像を目にします。

日本人の遵法精神を礼賛しまくるTV番組やネットの情報がいかに恣意的な捏造されたものであるかが、こういうことからよく分かります。残念ながら、自分の会社が儲かればいいという意識しか持てない国民なんだと思い知らされることに忸怩たる思いを持たざるをえません。

過去の不正が何故長年、表沙汰にならなかったのかを考察すると、そうした不正を働いたほぼすべての企業に製品完了検査が社員によって行われたことが共通としてあります。

そこには国が指定した技量があると認められている社内の資格員による検査があったとしても、日産のようにその資格を得るための試験が社内で行われ、資格員を増やすために問題や解答を予め知らせていたというような事態に至っては、もはや資格者の存在意義がありません。

疑問に思うのは、所属する会社が作った製品に対し、想定した強度やレベルに達していなかった場合、その担当検査員が毅然としてNGを出せるものでしょうか。NGを出したことで納期に間に合わなくなってしまい会社に損害を与えることは大いに有り得ることです。そうした事が予測される以上、たとえ社内資格とは言え、与えられた資格に期待されている業務が適正に遂行され得るのかははなはだ疑問です。

NGを出した場合、彼の上司から叱責されるかもしれません。
製品に問題があればNGを出すのは当たり前だ、流石によくやった、というような度量の広い上司のほうが砂の中のダイヤモンドでしょう。

担当検査員のみならず彼の上司もつまるところ出世が遅れるかその望みが絶たれる可能性だって有るわけです。

そういうことが十分予想される以上、少々のことに目をつぶろうという気が起きることは避けようがないと思います。そういうことを起こした社員に責任があると責めるのはやむを得ないとしても、第一義的にはそういう気持ちを起こさせる社風を変えてこなかった企業に問題が有ると思います。

この一連の不正は建築の監理業務とも大いにリンクしてきます。

以前も書きましたが、大学卒業後に所属したゼネコンの設計部時代、私が担当したビルの監理に現場に出向いた折、図面と違う方法で工事が進んでいたため現場の監督にやり直しするように伝えた所、その監督から「貴様はどこの会社の者だ。」と怒鳴られました。その現場を辞したあと社内に戻ってすぐに、上司からあまり現場に行くなと注意を受けました。その監督から電話があったことは明らかです。

この経緯は、私が設計施工一括請負というものに対する不信感を決定的にしました。やはり監理と言うものは施工社とはなんの利害関係もない者の目で行われないと発注者にとって不幸なことになると実感しました。

監理という業務は、建築士法第2条第8項に

「この法律で「工事監理」とは、その者の責任において、工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認することをいう。」

と書かれていますが、「図面のとおり」確認するだけでは品質を確保できません。そのために各種の検査を各工程ごとに行います。この検査に合致しているかどうかを確認し、合っていなければやり直しの指示を出しますが、この検査が上に書いた企業内の検査員が行っている検査確認と共通しています。

細かい違いは、建築での監理は各工程ごとに検査をしますが、今回の問題を起こした企業では最終検査だけを指しているのではないかと推測します。大きな違いは、企業の社員が行っているか、利害関係のない有資格者が行っているかどうかです。

品質の検査は工業製品であれ建築物であれ、間違いのないものを最終的に発注者に納品するという重要な業務であれば、そこには責任も重くなるし、だからこそ検査員、建築で云えば発注者の代理人である監理者の指示は絶対的なものですし、そうあらねばなりません。

大企業の不正行為はまだまだ出てきそうな気がします。それほど日本人の遵法意識は劣化してしまったと思います。

確かに建築での監理をいかに厳しくしたとしても、施工サイドの職人が手を抜いてその上に仕上げをしてしまったら、なかなか発見できないということも事実ですが、それが設計施工一括請負形式で監理も大まかであった場合と比べると遥かにそうしたリスクは減らせることは間違いのないことです。

私は設計同様に監理も非常に重要と認識していますので、設計だけを行って監理は施工者側に委ねるというような依頼のされ方は全て断っています。

上記したように、施工サイドの監理という体制に信頼をおいていません。設計段階で高品質を目的とした設計を行っても、施工段階でどれだけ勝手に変更や改ざんをされてしまうのかが分かりません。

確かに現行建築基準法では完了時の役所の完了検査を受けることが当たり前になってきていますが、その検査は確認済の図面どおりになっているかどうかの検査ですので、その奥にある建築の品質に関わるような検査は監理者に委ねられています。

正直言って、建築のプロでも仕上がってしまった上からの瑕疵と言うものは、目に見えるよほどの悪質なものでもない限りなかなか発見できません。

私が設計だけを受ける仕事は全て断ってきている理由がここにあります。

連続している大企業の不正を見る限りに、これって設計施工一括請負方式の問題とリンクしているな~と感じた次第です。









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