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れれれのおじさん

Author:れれれのおじさん
長崎生まれで高校卒業まで長崎育ち。74年に建築設計の世界に入り、ゼネコンの設計部、アトリエ系の設計事務所などを、さらしに差した鉛筆一本で渡り歩いて設計を修行。86年に縁もゆかりも無い福岡で設計事務所を開設。日本の気候風土に合った風通しのいい住宅を基本に、自然素材を使った住宅造りを続けている。

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2014/05/28 (Wed) 14:59
新国立競技場について

 国際コンペでザハ・ハディドの案が当選した国立競技場建替え問題が、我々専門家の間で喧しくなってきました。発端は槇さんの新しい国立競技場は代々木の場にはふさわしくない規模だという論文から。

その当選案はこちら。
http://www.jpnsport.go.jp/newstadium/Portals/0/NNSJ/first.html
 
 おまけにザハの案では、当初予算をはるかにオーバーすることがわかったために、当選案を元に縮小案を作成しているとのこと。

 でもこのへんの問題、何故?コンペに応募する際に概算工事費も提出するのは、いままでコンペに応募してきたら当たり前のように応募条件の項目にあったのですが、今回は要求されなかったのかしら。

 この国のコンペは以前も書いたように、応募する人は同様の用途の建物の同等以上の規模の実施経験を持っていないと土俵にも上がれないようになっています。つまり、経験してないと参加そのものを認めない。そういうわけで、独立して同等の設計の経験のない人はそうした経験のある設計事務所とタイアップしてコンペに応募するしかチャンスは生まれません。

 もちろん提出要件は厳守で、磯崎新が都庁の建替えコンペの時に要求内容を無視して東京にあるべき姿の都庁案を落選覚悟で出したのは有名な話。もっと昔、軍国主義時代に大東亜建設記念のコンペで、前川國男は落選覚悟で気骨ある近代建築様式の案を提出しました。

 同じように近代建築の巨匠であるコルビュジェに学んだはずの丹下健三はこのコンペで近代建築様式を捨て、あっさりと帝冠建築様式の案を提出し当選しました。

 この辺が頭のいい(前川がアタマが悪いということではなく)丹下の世渡り上手が見えます。

そういえば都庁建替えのコンペの時も、それまでポストモダンを激しく非難していたはずの丹下の当選案に世間の建築家は唖然としました。その造形センスは流石と思わせるものがあっても、そのやり方はやはり丹下らしいと。

 建築家としての才能は非凡であっても平気でこういう権力者に擦り寄る丹下健三の姿勢は、そもそも建築家とは権力者や金持ちのための設計をするという歴史的な立脚点を持っているといは言えそのあまりの露骨な姿勢を嫌っている建築家も多いこともわかります。

 そしてその姿勢(故にかどうかは分かりませんが)に批判的だったのが、丹下の弟子の黒川紀章や磯崎新でもありました。

 磯崎や前川のようにすでにメジャーになっている建築家がコンペの要項を無視しても、それはそれなりに評価を受けるものですが、マイナーな建築家たちはひたすら要項を守り応募します。いや、守らざるをえない。

 なにせやたらと応募できないよなフィルターがあってそのフィルターにかかって応募できない人が圧倒的な数に登るこの国のコンペ事情からしてみて、応募出来るだけでも大したものだと言わざるをエません。

 話はザハ当選案。

 確か審査委員長は安藤忠雄でしたが、世界の冠たる安藤も近代建築の大御所である槇文彦から異議申立てをされるとは思わなかったでしょう。

 この当選案。パット目にはザハ得意の流線型で構成されている斬新なアイデアですが、自転車のヘルメットに見えてしまうのは、なんだかなぁ~

 確かにデカすぎますね。でかすぎてちょっと想像しがたい。

 東京に居た頃、この国立競技場界隈も歩いたことはありますが、絵画館という貴重な建物がある非常に落ち着いた貴重な雰囲気のある場所です。

絵画館の案内はこちら
http://www.meijijingugaien.jp/art-culture/seitoku-gallery/
 


 槇さんの言うように、このあたりの街並みは非常に貴重な空間だということも同感です。新国立競技場のデザインはもっと広い場所であれば引き立ったかもしれませんね。

槇さんの意見に一票。



 
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