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れれれのおじさん

Author:れれれのおじさん
長崎生まれで高校卒業まで長崎育ち。74年に建築設計の世界に入り、ゼネコンの設計部、アトリエ系の設計事務所などを、さらしに差した鉛筆一本で渡り歩いて設計を修行。86年に縁もゆかりも無い福岡で設計事務所を開設。日本の気候風土に合った風通しのいい住宅を基本に、自然素材を使った住宅造りを続けている。

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2007/02/22 (Thu) 13:52
外断熱と内断熱 最終回

木造での外断熱と内断熱の話です。
以前、我々専門家向けの雑誌で、木造のこの両方のケースでの熱の透過損失の実験データーが出ていました。数値は覚えていませんが、データ的にわずかに外断熱のほうが優れていましたが、じゃあ人間の感覚がそんなにシビアーに差が分かるかと言うと、まずありえない程度の差でした。実験した某大学教授の結論としては、木造に関しては外断熱と内断熱の熱量の透過損失の差は無視して良い程度との結論を出していました。その報告書を読んで、思っていたとおりの結論だと思いました。
人体に感じないほどの差であっても、数値として差が出ているのであれば外断熱にするべきだと思われる方に対しては、あえて止めましょうという理由はありませんが、私に木造ではどっちがいいのかと問われたら、あえて外断熱にする必要はありませんと答えます。なぜならば、外断熱は内断熱よりコストがかかります。特に開口部周りの処理は従来の開口部の納めかたが通用しませんので、特殊な処理になります。開口部の枠周りの金物は、一般的な製品は使えません。オーダーで作ることになることも多々生じます。
そのようにコストアップがあるにもかかわらず、そして熱量の透過損失量がほとんど差が無いにもかかわらず外断熱にしなければならない理由は、私のほうには思い当たりません。強いて挙げれば、過日書いたように、紫外線による劣化が抑えられるという面でしょうか。
木造の場合の外断熱の材料は、ほとんどが石油精製品であるポリスチレンフォーム板などで構成します。理由は雨に濡れても断熱性能が劣化しないからですが、石油精製品が人体に及ぼす影響や地球環境問題から鑑みて、こういった断熱材を使用することに少々抵抗を覚えることも事実です。しかし、外断熱に使えるそれに変わる断熱材は今のところ見当たりませんので、致し方ないのでしょうが。
内断熱の場合は、材料は一般的にはグラスウールやロックウールで壁の内部に充填する方法(充填工法)になります。この方法は、取り付け方に不具合があれば、壁内部の結露やヒートロスなどの瑕疵が生じます。

最近ではシックハウスの問題で、この充填工法の断熱材も自然素材のものが使用されるようになりました。イニシャルコストはグラスウールなどに比べると高いものになりますが、内部結露の心配が要らないことによる建物の長寿命化が期待できることと、特にグラスウールの場合チクチクする不快感がない、などのメリットを考慮すれば、トータルコストは下がってくるのではないでしょうか。

長々と書きましたが、結論として書けば、外断熱は鉄筋コンクリート造や鉄骨造では効果がありますが、木造の場合では、外断熱にするメリットは他の構造体に比べるとそれほど生じないということになります。勿論、なにをもって重要だと判断されるかは個人の問題になりますので、木造であっても外断熱は無駄だとは言えませんが。

これでもって、とりあえず外断熱と内断熱のことはお終いです。

さてと、次は何書こうかな。
見てくれている人、いそうにないので、ちょっと張り合いが無いけど、一人くらいはいると思って書きます。
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