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れれれのおじさん

Author:れれれのおじさん
長崎生まれで高校卒業まで長崎育ち。74年に建築設計の世界に入り、ゼネコンの設計部、アトリエ系の設計事務所などを、さらしに差した鉛筆一本で渡り歩いて設計を修行。86年に縁もゆかりも無い福岡で設計事務所を開設。日本の気候風土に合った風通しのいい住宅を基本に、自然素材を使った住宅造りを続けている。

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2012/05/13 (Sun) 08:08
建築の流行

建築はファッション、航空機と同じくらいに流行りすたりが顕著なのは、この業界に居るものが実感していることです。

ちょい昔にはR屋根が流行り、ヤタラメッタラに曲面屋根がこれ見よがしにデザインされたものでした。

さすがに今じゃ余程の理由でもない限り見かけることも少なくなりましたが、現在は何が流行りかというと、CADでデザインしましたと言わんばかりの似たような傾向が見られます。

どこがどうと文章化して書くには難しいところがありますが、外観に「Г」の形を左右対称に上下に噛み合わせたようなデザインがよく見られます。パラメーター的に建物のデザイン記号として取り入れることが多く、パッと目にはなかなかよさそうな印象を持てますが、デジャヴュな感覚を持ってしまいます。

ポストモダンという概念も世界的に大流行しました。
国内では磯崎さんをトップリーダーとして建物から電車までこの手法で作られてきました。そこには磯崎さんの「建築の解体」というメッセージがインセンティブになっていました。

建築の解体。

つまり、建築を形而下的な捉え方ではなく形而上的な概念から捉えてみることで、新たな建築の水平線が現れてくるという考えでした。その一つの例として、当時、もっともアバンギャルドな建築集団としてイギリスのアーキグラムというグループが紹介されています。

この組織はそのあまりに先鋭的な考えのために建築実作はそれど残していませんでしたが、彼らのデッサンによる建築の考え方は当時の建築家に大きな影響を与えてきました。

その建築的思想の流れからデ・コンストラクティビズム(デコンと言われています)という思想が現れました。「建築の解体」と同様な意味合いですが、今現在、世界的にその最先端にいるのがザハ・ハディットというイラク人女性の建築家です。彼女のその影響力は、我が国にも模倣するデザインが見られます。

バブル経済真っ盛り時にうまく時流に乗ったギトギトげろげろの下品なポストモダン建築が各地で大流行でした。磯崎さんの考えたポストモダン思想とはベクトルがずれた、単に装飾をごてごて重ねただけの成金趣味的金ピカ建築に変貌してしまい、その時に頻繁に雑誌に取り上げられた建築家も一気にスターにのし上がりました。

しかし、バブルがはじけるとともに、あまりに過剰な装飾された建築はあっという間にすたれ、その時流に乗っていた建築家もいつの間にか忘れ去られました。

この辺って、TVでよくある「あの人は今」って番組で、建築家編でもないかなー。

私の事務所から歩いて10分くらいのところに、ポストモダン的な装飾過多の事務所建築があります。
その時分は自慢だったんでしょうが、いまや見るだけでも少々小恥ずかしい。

そう考えると、時流に乗らない、長年、愛されるような建築を目指すべきだと思います。

建築を設計するという行為は、どんな意味があるのかを、つくづく考えます。

もちろん第一義的に依頼者の利益を守ることに尽きますが、建築として社会に建ちあがることは、依頼者だけの問題ではなくなります。そこには周辺への影響、社会的影響、環境に対する影響などが、小さな住宅でも生じます。

建築は依頼者だけの問題ではなくなりつつあるという認識も、われわれ設計者には要求されます。

そうした意味でも、建築士という職業は、安易に取り組める仕事ではないと、年数を重ねるごとに強く感じます。

法律ではますます建築士への責任が重くのしかかってくるようになっています。
さらには、昔は建築に関することのほとんどが建築士の業務範囲だったのですが、その業務のベールを一枚ずつ剥ぎ取るような資格制度が新たに設けられてきています。

法的な社会的責任は重くなる反比例に業務テリトリーがどんどん狭まってきています。

これじゃあ若い人が建築を目指すはずもなくなります。
建築学科の偏差値がどんどん下がり続けるのも無理からぬことです。

我々建築士の明日はどうなるのでしょうか。

ジョー!
明日は、どっちだ・・・(明日のジョーのパクリです。m(__)m)

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