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れれれのおじさん

Author:れれれのおじさん
長崎生まれで高校卒業まで長崎育ち。74年に建築設計の世界に入り、ゼネコンの設計部、アトリエ系の設計事務所などを、さらしに差した鉛筆一本で渡り歩いて設計を修行。86年に縁もゆかりも無い福岡で設計事務所を開設。日本の気候風土に合った風通しのいい住宅を基本に、自然素材を使った住宅造りを続けている。

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2012/04/21 (Sat) 11:17
安藤忠雄

メルマガに安藤忠雄さんの対談記事が別々に2つあり、双方に関心を持ったので読みました。

対談の相手はそれぞれ違いますが、片方は安藤さんが今回の大震災で日本は三度復活するという世間の意識に疑問を持っているということの意見で、もひとつは建築という仕事に対する姿勢みたいなことを話しています。

その両方を読み、安藤建築は好みもあるでしょうが、安藤さんの性格なり考え方を改めて学ばせてもらいました。

安藤さんの考えた三度復活することへの疑問点として、日本をリードする太っ腹の人物がいなくなったことを述べています。幕末から明治維新、敗戦後、それぞれにおける日本のリーダーを述べていますが、確かに前の二回に比べると日本人に大物がいなくなった。

だれもかれもが高学歴を目指し、官僚や公務員になって安定した生活を送るための小賢しい偏差値秀才を生み出す教育仕組みと、失敗を極端に恐れ失敗したら二度と復活できないような社会仕組みのこの国では、失敗から学ぶ本来の人間教育が失われているのでは。

今回の北朝鮮ミサイル発射の情報に関しても、韓国、アメリカの素早い報道に比べ、何時まで経っても確認できないというこの国のお粗末さ。誤報という失敗を恐れてダブルチェックをする仕組みが機能せず、結果として防衛力の無能さ、政治屋の決断力のない無能さをあからさまにしてしまったことから見ても明らか。

メルマガの中で、安藤さんが大物財界人と知り合ってどんどん大建築を手がけるようになってきた経緯がありましたが、その内容には驚くばかり。

住吉の長屋でメジャーになったのは周知のとおりですが、それからも住宅を手がけていた時に、サントリーの社長が部下も連れずに一人で突然事務所にやってきて美術館の設計の依頼をしたそうです。

それまでも安藤さんは依頼もされないのに空き地があればその所有者に対して設計案を作っては持ち込んでいたそうです。市有地なども同様に持ち込んでは門前払いを食らい、それでも何度も持ち込むということを繰り返していたそうです。

2,3回撥ね付けられるとすっかり怯んでしまう我が身に照らしてみると、安藤さんの挫けない意志の強さというか気の強さというか、そうした姿勢に頭が下がります。

安藤さんが門前払いを食らいながらも提案してきたなかで、公会堂の中に卵型をはめ込んだエスキスがサントリーの社長の目に止まったそうな。

これは面白いことを考える設計者だと。

その社長の申し出に、安藤さんは美術館なんて設計したことがないと話したところ、社長が全責任は自分が取るから思い切ってやれと依頼したそうな。

サラリーマン社長ではとても言えそうもないことですが、非上場会社のオーナー社長の発言は株主のことも気兼ねしないで済む独裁政権と同じですので、サントリー内部では誰も反対できないことです。

他にも驚くような話がてんこ盛り。そのほとんどがある日突然、事務所に大物社長がやってきたというもの。

まるでおとぎ話のような内容でしたが、安藤さんならありうるかもと思わされました。

そうした、経験のない設計者にポンと大金をはたいて思い切ったことをやらせるという太っ腹の人物が日本からいなくなったということを安藤さんは述べています。だから日本の第三の復活は、明治維新や戦後の復活と同様のことが起きるということに対して疑問だと述べていました。

復活の論点はともかく、安藤さんの意志の強さには驚きますし、だからこそこうやって大物財界人との巡りあいが出来たのでしょうか。もちろん建築の発想のユニークさも、安藤さんを世界的にしたのは言うまでもないことです。

24時間建築の事しか考えないし、今でも建築雑誌に目を通しているそうです。

いつも建築と格闘しているので、安藤建築を真似した建築を見ると、自分がそうやって獲得してきたスタイルをより洗練しているなーと感心して見ていると言う姿勢には、この人は結構懐が深い人なんだなと思います。

安藤さんが私心なく環境問題に取り組んでいることを知っている先に書いた財界の大物は、ポンと大金を寄付するそうな。

兎にも角にもただただ敬服するのみ。

そして、己の無力さに、ただただ忸怩たる思いをもつばかりです。


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