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れれれのおじさん

Author:れれれのおじさん
長崎生まれで高校卒業まで長崎育ち。74年に建築設計の世界に入り、ゼネコンの設計部、アトリエ系の設計事務所などを、さらしに差した鉛筆一本で渡り歩いて設計を修行。86年に縁もゆかりも無い福岡で設計事務所を開設。日本の気候風土に合った風通しのいい住宅を基本に、自然素材を使った住宅造りを続けている。

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2007/06/06 (Wed) 11:02
高気密高断熱考 最終

せっかくの高気密高断熱住宅にカビや結露が発生する理由は、ひとえに高気密だからとしか言いようが無いのです。

木造住宅の場合、木の組み合わせで構造が成り立っていますが、どんなにしっかりした施工をしても、木は水分が抜けるに従い縮んで行く性質がありますので、最終的にあちこちにわずかな隙間が生じてきます。

従来の木造住宅はこの隙間が換気口の代わりを担っていたわけですが、自然に空気が入れ替わるということはせっかく暖めた空気も外部に出てしまうので、快適であるために壁や天井に断熱材を入れるようになりました。

窓ガラスには昔も結露はしていたものでしたが、窓枠が木製であったので、その結露水が流れて床が濡れるという現象は木枠が吸収していたので、あまり見かけませんでした。

昔は壁の材料は漆喰などの吸湿性のある材料でもありましたので、壁が結露することはまれでした。

壁や窓ガラスに発生した結露には、汚れやカビの胞子が混ざりこみ、水滴が消えた後でも、室内には空気中に水分が存在しますのでカビが繁殖しやすい環境になります。

従来の住宅が持つ様々な欠点を補うべく高気密高断熱住宅が考えられたわけですが、それは様々な設備を絶えず稼動させることが前提になっています。

換気扇を絶えず回しておかないと、上に書いたような自然に空気が入れ替わる住宅では無いので、湿気が抜けることは無いのです。

在宅であれば窓を開けて換気させることも可能ですが、そんなことを繰り返すのであるなら高気密高断熱住宅にする必要性がなくなるわけですね。

少ないエアコンで全体の空調を効かせるという意味においては確かに省エネルギーにはなると思いますが、その快適性を確保するために窓を開けないでエアコンを付けっぱなしにし、さらに換気扇も回しっぱなしにする生活は、私にはとても人間的な快適生活とは思えないんです。

私は気持ちのいい季節には窓を思いっきり開けっ放しにしたいし、夏の夜は窓を開けて気持ちのいい風を取り入れたい。
扇風機の風より遥かに自然の風の方が気持ち良いのはなぜなんでしょうかね。

私個人としては、兼好法師が書いたように夏を旨とした住まいの方がいいのじゃないかと思います。

暑いのは裸になっても暑いですが、寒いのは何かを着込めばしのげます。少し動けば身体が温まります。

外から帰ってきたとき、換気扇を回さなかったせいで結露していたりカビが生えていたりする住宅は嫌ですね。窓を開けっ放しにしても熱気がこもってなかなか抜けないというのも。

風の通り道をしっかりと計画していればそんなことも起こりにくいはずなんですが、そもそもが隙間を極限にまで少なくした住宅では風の無い日は想像しただけでも暑苦しい気がします。

結露対策は高気密高断熱に限らず木造住宅では建物の寿命にも影響するケースも多いので、しっかりした対策をとった設計をする必要がありますが、さまざまなノウハウが広まっていますので、そのノウハウで行えば今現在のところでは大丈夫のようです。

これとても、これから先、新しいノウハウが出てきたら今の方法じゃまずいということになる可能性は十分ありますが、今現在で考えられる設計手法を駆使して対処することしかないことも事実です。

高気密高断熱にする必要性を疑問に思っている理由が、お分かりいただけましたでしょうか。

このシリーズは、今回で終わりです。

高気密高断熱が絶対いいんだと思われる方や木造でも外断熱が絶対いいんだと思われる方も勿論いらっしゃるので、そういう考え方を否定しているわけではないということをご理解ください。

ただ、原理をしっかり理解していただければ、いろいろな見方ができてきますので、その上で判断していただければ良いと思います。

このブログは、そのような目的で書いています。



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