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れれれのおじさん

Author:れれれのおじさん
長崎生まれで高校卒業まで長崎育ち。74年に建築設計の世界に入り、ゼネコンの設計部、アトリエ系の設計事務所などを、さらしに差した鉛筆一本で渡り歩いて設計を修行。86年に縁もゆかりも無い福岡で設計事務所を開設。日本の気候風土に合った風通しのいい住宅を基本に、自然素材を使った住宅造りを続けている。

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2010/01/25 (Mon) 17:41
木造住宅

福岡県耐震診断アドバイザーという関係で県からの依頼で耐震診断をすることが時々有りますが、残念なことに今までで倒壊の恐れが無いと言う診断結果が出たことはまだ有りません。というより依頼される方は心配だからこそ県に相談するわけですので仕方が無いことですが。

診断結果は県に報告し、県の方から依頼者に通知する形になっていますが、その診断結果をもとに耐震改修をしたという話は、私が診断したお宅では今のところ聞きませんね。その理由は、なんといっても改修費用がネックになっていると思います。

建物が1981年5月以前に完成した住宅は、現行の耐震基準に合っていないことになりますので、建築基準法上は「既存不適格建築物」と呼ばれます。なんだかあまり愉快なネーミングではないですが。
ただし、これはあくまでも建築当時に合法的に立てられた事が前提ですので、そうでもなければ違法建築になります。

その既存不適格建築物を耐震化するための改修工事に対して、各自治体で補助金の制度を整備しているところも有りますので、皆さんの地方で耐震改修工事を予定されているのであれば、自治体に問い合わせしてみた方がよろしいでしょう。さらに税金やローンのの優遇措置も有ります。

耐震改修の耐震評点は、1.0以上になることを目標にしています。
私のホームページに書いていますが、この1.0以上という数値は「一応倒壊しない」というレベルと捕らえてください。

耐震改修工事では耐震壁を増やしたり基礎の補強などが中心になります。昔の在来工法では、1階と2階の柱の位置が揃っていないことも非常に多く、2階にも間仕切りが自由に設定できたのが在来工法のいいところなのかもしれませんが、阪神淡路大震災の時の被災住宅の調査結果で、この上下階の柱の位置が揃っていない建物ほど被害が大きかったということが分かりました。

建物の荷重や地震時の応力はは柱→土台→基礎→地面という順番に伝わっていますが、上下階の柱が揃っていない場合の力の流れは、2階柱→2階床梁→1階柱→土台→基礎→地面という流れになります。
この場合、2階床梁→1階柱に力が伝わる時、2階の床に応力が働きます。床の強度が弱いと床が破壊され、壊れたヶ所の梁に一時的に大きな力が集中します。その力に耐えられるだけの梁の強度や1階の柱があれば持ちこたえるでしょうが、最近の住宅は総じて梁や柱が細くなっていますので、梁が柱から抜けたり1階柱が折れてしまいます。

2階建ての住宅などで1階部分が潰れてしまう現象はそのような理由から発生します。

そのことを避ける意味でも、極力上下階の柱の位置は揃えた方が耐震性能が向上し、さらに梁の大きさも抑えることもできますのでコストダウンになります。

木造在来工法も、構造的にしっかりとした計画で設計されていれば、ツーバーフォーの某大手ハウスメーカーが宣伝しているような在来工法は地震に弱いかのようなイメージのようなものでは決してありません。

木造住宅では昔ながらの伝統工法と言う工法もあります。
これは金物、釘類を一切使わず昔ながらの木の仕組みだけで組み立てられる工法を指していますが、建築基準法上の構造計算に乗らないので現行法規では実現できませんが、地震のエネルギーを柔らかく揺れることでうまく吸収しているということが実大実験でわかっています。そのため、変形をしても倒壊しないので引き起こすことで再利用可能なようです。それ比べて金物でがっちり固めた基準法に合った住宅は、その強度は金物の強度に頼っていますので金物の施工精度に左右されます。

これから先、伝統的工法でも建てられるような法改正を望むばかりです。
そうすれば木造住宅のフィールドはますます広がっていくものと期待できます。

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