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れれれのおじさん

Author:れれれのおじさん
長崎生まれで高校卒業まで長崎育ち。74年に建築設計の世界に入り、ゼネコンの設計部、アトリエ系の設計事務所などを、さらしに差した鉛筆一本で渡り歩いて設計を修行。86年に縁もゆかりも無い福岡で設計事務所を開設。日本の気候風土に合った風通しのいい住宅を基本に、自然素材を使った住宅造りを続けている。

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2015/02/23 (Mon) 08:55
省エネのための改修-最終

断熱改修のブログもいよいよというかようやくと言うか、天井、屋根の断熱の項になりました。

 断熱は今まで書いてきたように、窓、内外壁、床、そしてこれから書く天井、屋根という具合に四方ぐるりと隙間なく断熱材で包み込まないと断熱効果はありません。断熱材の隙間や欠損があれば、そこから熱は逃げていくため、ヒートロスになり、省エネの効果は期待できません。

 しかし1級建築士が書いた外貼り断熱だけが効果的で、内貼り断熱は効果的ではないかのような書き方をした本が出ているそうです。本のタイトルだけ見て内容がなんとなくわかるような本でしたので立ち読み程度しかしていませんが、他の同業者が書いた本も同様で、著者の思い込みや特定の技術やその技術を売りにしている建築会社の肩を持つような内容の本のようで、そのような本を出すこと自体、建築士の信用を落とすことになります。もう少し公平に、実験値を元にした判断をしてほしいものだと思います。

 さて本題に入ります。

 まず天井や屋根からの暖房時のヒートロスは全体の6%程度になります。これは今までの建築部位におけるロスに比べると最も少ないものの、だからといって無視できるわけもないことは明らかです。

 天井の断熱方法は、一般的にはグラスウールを天井材の上に乗せる方法が最もリーズナブルです。

 しかし、この場合、天井裏には天井板を支持する部材(吊木)が梁から900ピッチ内外で吊り下げられています。その吊木の部分が隙間なく敷き込む為の断熱材を邪魔するわけですね。

 そのまま敷き込むだけすると、吊木の部分はめくれてしまいます。当然その部分で断熱材に隙間が生じます。たとえ僅かな隙間でもその状態では断熱効果は有りません。そうならないためにも吊木部分では断熱材を切込みを入れて吊木にも密着するような丁寧な施工が必要です。

 いまはその手間が大変なので、セルロースファイバーという新聞紙の繊維だけの吹付け材で天井裏を隙間なく吹き付ける方法が多くなって来ました。この材料にはホウ酸が含まれていますので、鼠に対しても効果的です。ただし、湿気に弱い材料ですので、小屋裏のしっかりとした防湿対策は必要です。

 天井裏にグラスウールを載せる方法では断面欠損が生じやすくなるので、桁上に断熱材を載せる板を並べ、その上に載せる方法(桁上断熱)もあります。

 この方法なら吊木に邪魔されないでグラスウールを敷き込めるメリットが有りますが、そのグラスウールを乗せるための板材と大工手間が施工費に上乗せになりますが、省エネのコストを考えると、すぐに取り戻せる程度です。

 グラスウールでの断熱方法としては上記した天井裏か桁上断熱の方法の2通りになりますが、屋根断熱の場合は、漏水のリスクを考え、プラスチック系の断熱材を使います。

 屋根断熱の場合の断熱材の取り付ける場所は大別して、垂木間、野地板上、野地板を2重にしてその間に挟み込む、
などの3通りがあります。

 まず垂木間は、いわば外貼り断熱というカテゴリーではなく、内断熱と同じ系列の考えになります。
 
 垂木の間に、床下断熱同様の専用の金具を取り付けてはめ込みます。その場合、その断熱材の上にある野地板との隙間が生じないようにすることが肝心です。隙間があるとそこに結露が生じます。
 
 この方法は、この隙間をなくすことは木造では甚だ困難であるため、現在ではほとんど見られない方法になってきました。

 次は野地板の上に載せる方法。この方法は外断熱のカテゴリーになります。

 この場合の最も簡単な方法は野地板の上に断熱材を乗せ、その上に透水シートを貼り、屋根材を葺く方法です。その屋根材は金属製なら断熱材で雨音の吸音効果も期待できますが、欠点は屋根材を葺く時に、足元の養生を丁寧にしていないと断熱材が踏まれ、断熱材の厚みが減ってしまうことです。

 後で手直しが不可能な場所ですので、最近はその断熱材の上にもう一枚、野地板を乗せて野地板を2重にしています。
2重の野地板では、下の野地板で屋根面を剛にできるので、水平方向の強度をあげられるメリットもあります。

 さらにはコスト的に可能であれば、外壁同様に通気層を設けることができれば、野地板が湿気で腐るリスクの減少と、屋根からの漏水も通気層で遮断することも可能になります。

 既存住宅での改修方法は、屋根の外断熱は大規模改修時でもないとなかなか困難ですが、天井裏断熱材の敷き込みもしくは吹き付け断熱改修は対応可能ではないでしょうか。

 とにかく、断熱材の欠損、隙間が生じると、どれだけしっかりした断熱層を構成した場合でも、効果は期待できなくなりますので、そのような現状が生じないよう、くれぐれも最大級の注意を払ってください。



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