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れれれのおじさん

Author:れれれのおじさん
長崎生まれで高校卒業まで長崎育ち。74年に建築設計の世界に入り、ゼネコンの設計部、アトリエ系の設計事務所などを、さらしに差した鉛筆一本で渡り歩いて設計を修行。86年に縁もゆかりも無い福岡で設計事務所を開設。日本の気候風土に合った風通しのいい住宅を基本に、自然素材を使った住宅造りを続けている。

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2018/01/21 (Sun) 10:54
建築確認申請悲哀

建築の確認事前申請を出して7日がたち、審査機関から指摘事項のメールが届きました。

近年は確認申請は民間の審査機関に出しています。何故ならば、民間のほうが人間扱いしてくれますので。

以前のように役所でしか建築確認審査ができないときは、役所の審査窓口では、担当者が高圧的に上から目線で役人風をビュービュー吹かせるため、その非人間的な口の利き方や一方的な法解釈の押し付けに対して毎度のように怒りまくることは枚挙にいとまがなく、それに比べると民間に審査機関のほうが心中穏やかに接することができます。

それにしても、いやはや今度も実に多い。

法チェックはくどいほどしたつもりでしたが、それにしてもよく見つけ出すものだと呆れるわ感心するわ。その細かい性格はO型で大雑把と言われる私にはどこを探してもまったくもって持ち合わせていない。

やっぱり確認検査という仕事に就くのはは無理だなー。いや、その気もありませんが、性格的に無理そうです。

建築の仕事というのは無から有を生み出して世の中に3次元の立体構築物を生み出すという行為にやりがいを持ちますが、一連の業務の中で、この世界に入って40年経ちますが、どうしても慣れないのが確認申請という業務。

建築を使う人にとって安全を確保するための最低限の法律という建前の建築基準法ではありますが、それも何かが起きるたびにどんどん法律が追加され、法規の本も建築基準法と建築告示という分厚い2冊の本に別れ、さらには建築関連規定という建物の種類に由ってこれまた建築基準法以外の法規制がてんこ盛りという状態です。

確認審査業務を毎日している人なら仕事柄法規には強くなるでしょうが、人の設計したものを代わりに確認申請(これを代願業務と言います。)をするという仕事をしていない私にしてみれば、確認申請は自らの仕事に関係する分野以外に手を染めることもなく、ましてや改修工事などは確認申請が不要なケースが多い。

つまり、私のように確認申請をすることそのものが年に数件有るかどうかという事務所レベルでは、なかなか建築基準法が頭のなかの隅々までに入っていかない。ましてや新しい法律が毎年のように出来る昨今では、その解説のための勉強会にも積極的に参加するものの、その法律に対する経験値が少ないためになかなか身につかないのも事実です。

前回はこうだったからという記憶も時間が経つにつれ希薄になってきて、いざ申請するという段階では、プランにほぼ全力を注いでしまった結果、建築基準法の細部は綺麗に霧の彼方に飛んでしまっています。

さて、気合を入れ直しててんこ盛りに書かれた指摘項目を逐一検証して図面の修正をしていく事になります。

それにしても、確認申請が容易になる夜明けはまだまだぜよ。





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2018/01/19 (Fri) 17:25
デベによるデベのための建築

木曜日に故郷新大工町の再開発事業組合の会議に数カ月ぶりに参加しました。

というのも、そろそろ再開発ビルの基本設計が固まりつつ有るということもあって、ボンビー事務所をやっている私も一応関係者ということもあって、兄からそろそろ顔を出せと脅迫されたので仕方なく一泊する予定で参加しました。

今までの会議の流れは浦島太郎状態でさっぱり分かりません。ただただうなずきトリオ的な状態でしたが、再開発ビルのプランの話になってからはやはりこれは守備範囲。これで決まりということはありえない、設計レベルとしては基本設計レベルという感想でした。
規模がでかくなればなるほど、当初から参加したデベは早く実績として残したい、早く手放したいという気持ちが見え見え。しかしプランそのものも私から見れば半熟にもなっていない。これで実施設計に入るということはありえない。特に再開発で要求されている広場の扱いが実にステレオタイプでどこにでもありそうな形状。

いかにも再開発しました的な、いかにも著名なデベが参加しました的なレベルでしたので、色々と意見を出しました。

いかんせん相手は日本トップレベルのデベと、同様に著名な設計事務所。方やノミのオシッコレベルの無名な建築士(言わずもながの私のことですね)であれば傍目から見れば勝負は明らか。無名の悲哀を感じました。

広場のイメージもありきたり。いまどき広場といやあステレオタイプでつくっていることは専門家向けの資料を見ても飽きるほどパターン化しています。しかし新築当初はモノめづらしさとキラキラで客は来るけど、あっという間に潮が引くように誰も来なくなって閑散としている再開発ビルは全国どこでも目にする。

デベや設計事務所の実績としては残るけど、その残された施設を一生懸命に活性化するための努力を地元は押し付けられるということ。

私は今回の再開発地域で生まれ育った出身者だけに、目に見えて衰退するようなステレオタイプのデザインの再検討することが必要だと意見を述べましたが、しかし無視されることは目に見えますね。

要は、デベも大手設計事務所も所詮は他人事。実績として残せば、ハイ終了です。

著名なデベも設計事務所も、金持ち相手がメインの仕事。それに比べると無名な私は地べたに這いつくばるような仕事をしているなーと実感させられました。

しかしそれは独立当初から望んでいたこと。市井の人に力になれる建築士でありたいと思って独立したのであれば、むしろその方針を全うしていると思っていますが、いかんせんカスミはなかなかお腹にたまらない(^_^;)

今回の会議で私の小粒の意見もどこまで汲み取ってもらえるのか分かりませんが、デベの立場から言えばそんなことをしたら時間も掛かるし手離れが悪すぎる。

そうやって著名なデベの見解が押し付けられて、納得がいかないままにどこにでも有るような建物が立つのでしょう。
デベによるデベのための建築が、また建つのでしょう。

建築とは資本主義社会の経済社会下における生産行為というものであるのは重々承知しては居ますが、やはり建築士ってのはミケランジェロや辰野金吾以来の金持ちの味方になっている人が多いのも事実。そのように金を湯水のようにかけられるから美しい建物ができるのか。

建築は金持ちだけのものなのかと嘆いている無名な、無名なだけに無力な、しかし庶民のサイドに立って力になろうという建築士の声は、無名なだけにそういう声を取り上げてもメディアは売れないから、結局どこにも届かない。

意見だけは述べたものの、どこまでも手応えのない霧に囲まれた空間をひたすら押しただけのような虚しさだけを味わって来ました。

2017/11/30 (Thu) 04:57
18日のコメント欄に書かれた「ゆう」さんへ

10月18日に下記のご質問を頂いていた ゆう さんへ、翌19日には返事のメールを送っていますが、御覧頂いているのかどうか不安になって居ましたが、やはり御覧頂いていないのではないかと今になって気が付きました。

このブログに対するコメントに対しての返事がコメントされた方に届くのかどうかがさっぱり分からない。
数年間、このFC2でブログを書いていますが、その辺の使い方の説明も見当たらないのは流石にアメリカ発祥のソフトです。

これからはコメント欄で質問をされた方への回答は、ブログに載せるようにします。

ゆうさんへの回答は翌日に送ったつもりであっても閲覧されていなかもしれないということを今になって気がついても、間が空きすぎてなんの役にもたたなかったのじゃないかと思います。

気がつくのが遅すぎて申し訳ありませんでした。m(_ _)m

今更でしょうが19日に送ったつもりになっていた回答を改めて乗せますので、お役に立てれば幸いです。


> こんにちは、ブログを読ましてもらいました。
> 先日RC造建物(45年前建築)の中の間仕切り壁(1部のブロック積の部分のみ 臥梁があったり、なかったり)を解体してほしいとの依頼が来ました。普段は木造メインでやっているので、臥梁下のブロック積の解体が躯体に影響を及ぼすのか、よくわからなくメール致しました。もしご教授もらえたら幸いです。
> いきなり申し訳ないです。よろしくお願い致します。

ご連絡有難うございます。RC造のブロック積み間仕切り部分の解体に関してのご質問ですね。

結論から申し上げると、補強コンクリートブロック積部分の解体は構造耐力には影響ありません。

但し、この構造体が適切な構造計算をされているものと言う前提でのことです。当時の建築確認通知書があればそれを確認されてください。

コンクリートブロックという製品は厚みが100、120、150の各種がありますが、厚み120以下は耐力壁としては計算されませんし、150厚みもRC造耐震壁同様とはみなされません。
<今回の追加項目;補強コンクリートブロックの主な用途は塀や帳壁などで、耐震壁としては使いません。>

あくまでも簡易的な間仕切りとして、躯体の重量を軽減する目的で使うことのほうがほとんどです。また臥梁はあくまでもブロックの頭がふらつかないように安定させるためのものです。

ブロック間仕切り以外のRC間仕切り壁部分は、ご質問の内容では耐震壁かどうかが不明ですし耐震壁かどうかの確信が持てないうえに構造計算書がなければ安易に解体することは避けましょう。

どうしてもRC造間仕切り壁の解体をする必要が有るのであれば、45年前では現行法規の構造基準とは違いますので耐震診断をされることが必要です。

安易に解体することは非常に危険ですよ。

参考になれば幸いです。

2017/11/29 (Wed) 11:15
大企業の不正とリンクしている建築の監理業務

日本の大企業の不正が続々と明らかになってきて、毎日のようにニュースや新聞面で代表取締役が謝罪し頭を下げている写真や画像を目にします。

日本人の遵法精神を礼賛しまくるTV番組やネットの情報がいかに恣意的な捏造されたものであるかが、こういうことからよく分かります。残念ながら、自分の会社が儲かればいいという意識しか持てない国民なんだと思い知らされることに忸怩たる思いを持たざるをえません。

過去の不正が何故長年、表沙汰にならなかったのかを考察すると、そうした不正を働いたほぼすべての企業に製品完了検査が社員によって行われたことが共通としてあります。

そこには国が指定した技量があると認められている社内の資格員による検査があったとしても、日産のようにその資格を得るための試験が社内で行われ、資格員を増やすために問題や解答を予め知らせていたというような事態に至っては、もはや資格者の存在意義がありません。

疑問に思うのは、所属する会社が作った製品に対し、想定した強度やレベルに達していなかった場合、その担当検査員が毅然としてNGを出せるものでしょうか。NGを出したことで納期に間に合わなくなってしまい会社に損害を与えることは大いに有り得ることです。そうした事が予測される以上、たとえ社内資格とは言え、与えられた資格に期待されている業務が適正に遂行され得るのかははなはだ疑問です。

NGを出した場合、彼の上司から叱責されるかもしれません。
製品に問題があればNGを出すのは当たり前だ、流石によくやった、というような度量の広い上司のほうが砂の中のダイヤモンドでしょう。

担当検査員のみならず彼の上司もつまるところ出世が遅れるかその望みが絶たれる可能性だって有るわけです。

そういうことが十分予想される以上、少々のことに目をつぶろうという気が起きることは避けようがないと思います。そういうことを起こした社員に責任があると責めるのはやむを得ないとしても、第一義的にはそういう気持ちを起こさせる社風を変えてこなかった企業に問題が有ると思います。

この一連の不正は建築の監理業務とも大いにリンクしてきます。

以前も書きましたが、大学卒業後に所属したゼネコンの設計部時代、私が担当したビルの監理に現場に出向いた折、図面と違う方法で工事が進んでいたため現場の監督にやり直しするように伝えた所、その監督から「貴様はどこの会社の者だ。」と怒鳴られました。その現場を辞したあと社内に戻ってすぐに、上司からあまり現場に行くなと注意を受けました。その監督から電話があったことは明らかです。

この経緯は、私が設計施工一括請負というものに対する不信感を決定的にしました。やはり監理と言うものは施工社とはなんの利害関係もない者の目で行われないと発注者にとって不幸なことになると実感しました。

監理という業務は、建築士法第2条第8項に

「この法律で「工事監理」とは、その者の責任において、工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認することをいう。」

と書かれていますが、「図面のとおり」確認するだけでは品質を確保できません。そのために各種の検査を各工程ごとに行います。この検査に合致しているかどうかを確認し、合っていなければやり直しの指示を出しますが、この検査が上に書いた企業内の検査員が行っている検査確認と共通しています。

細かい違いは、建築での監理は各工程ごとに検査をしますが、今回の問題を起こした企業では最終検査だけを指しているのではないかと推測します。大きな違いは、企業の社員が行っているか、利害関係のない有資格者が行っているかどうかです。

品質の検査は工業製品であれ建築物であれ、間違いのないものを最終的に発注者に納品するという重要な業務であれば、そこには責任も重くなるし、だからこそ検査員、建築で云えば発注者の代理人である監理者の指示は絶対的なものですし、そうあらねばなりません。

大企業の不正行為はまだまだ出てきそうな気がします。それほど日本人の遵法意識は劣化してしまったと思います。

確かに建築での監理をいかに厳しくしたとしても、施工サイドの職人が手を抜いてその上に仕上げをしてしまったら、なかなか発見できないということも事実ですが、それが設計施工一括請負形式で監理も大まかであった場合と比べると遥かにそうしたリスクは減らせることは間違いのないことです。

私は設計同様に監理も非常に重要と認識していますので、設計だけを行って監理は施工者側に委ねるというような依頼のされ方は全て断っています。

上記したように、施工サイドの監理という体制に信頼をおいていません。設計段階で高品質を目的とした設計を行っても、施工段階でどれだけ勝手に変更や改ざんをされてしまうのかが分かりません。

確かに現行建築基準法では完了時の役所の完了検査を受けることが当たり前になってきていますが、その検査は確認済の図面どおりになっているかどうかの検査ですので、その奥にある建築の品質に関わるような検査は監理者に委ねられています。

正直言って、建築のプロでも仕上がってしまった上からの瑕疵と言うものは、目に見えるよほどの悪質なものでもない限りなかなか発見できません。

私が設計だけを受ける仕事は全て断ってきている理由がここにあります。

連続している大企業の不正を見る限りに、これって設計施工一括請負方式の問題とリンクしているな~と感じた次第です。









2017/04/06 (Thu) 10:46
コンペに応募するかどうか迷っています

 コンペに応募するかどうか迷っています。

 要求施設は今まで経験のない施設ですが、私が日頃取り組んでいる住宅に対するコンセプトを拡大していけば未経験であっても対応できると思いましたが、そもそも論から書くと、コンペというものは実作の乏しい若手の登竜門としての意味合いもあることを配慮すれば、もはや高齢者という域に近い者が参加することに躊躇しています。

 歳を重ねてはいても膨大な建築のさまざまな事柄に対して未熟だと認識しています。そのために建築士としての義務でもありますが、さまざまな新しい技術、法規などの知識を得るべく学習していますが、いかんせんそれを活かす機会には無名ということもありなかなか巡り合えないのも現実。

 この建築設計という仕事は依頼がない限り実作につながらないという受注産業であるからには、こうしたコンペに積極的にチャレンジすることで受注をめざしています。

 またコンペは、日本の社会通念として、ある程度以上の規模の会社や設計事務所でも行われている接待-ゴルフや飲食などのお付き合いですね-と言われる交際術によって仕事を得るということがとても苦手、というより一度もしたことがない私には一つの希望でもあります。

 もちろんコンペですから最優秀を獲得しないと仕事につながらないことは当たり前ですが、たとえ選に漏れても何らかの財産は残っていくはずです。設計者として建築のさまざまなアイデアの広がりや発想の柔軟さが鍛えられます。

 以前にも書きましたが、我が国のコンペは同様の規模や施設-例えば美術館や博物館など-の経験がない者には挑戦権が与えられないというケースが多いため、そういう施設の実作が無い私には最初から門前払いが実情。

 そうした中で今回は、そういう縛りも年齢制限も無く、施設規模の設計監理の有資格者の条件だけでほぼ普通の設計事務所にはチャレンジしやすいコンペです。

 その応募条件を見た時、よしチャレンジしてみようと思い、早速さまざまな資料を読み込みながら個人では無理があるので一緒に取り組んでくれそうな仲間に声をかけようと思案していましたが、フト冒頭に書いたように、こんな年齢でこういうコンペに応募することってどうなんだろうと思うようになったんですね。

 フリーの条件ということはつまり実作の乏しい若手にどんどん応募してほしいという主催者側の気持ちがそこに現われているのでしょう。その思惑から外れた、もはや若手と言われる年齢もいつの間にか過ぎ去った設計事務所の私が応募することで、他の若手の邪魔をすることになるのじゃないかと。

 もちろん、箸にも棒にもかからなければ邪魔も何もあるわけじゃないんですが。(^_^;)

 なんだか急ブレーキがかかってしまったようで、モチベーションが下がっています。

 然し、もはや若手と言えない私がコンペに応募する時、漫画賞へ応募する時の手塚治虫の発言を思い出しては奮い立たせて勇気を出すようにしています。
 
 彼は手塚賞という賞も作られるほどの巨匠にも関わらず何かの賞へ応募し続けたそうです。

 なぜ、あなたのような巨匠が応募するのかと尋ねられた時に
(言い回し方の違いは許して下さい)

「審査する立場であるよりは、チャレンジャーであり続けたい。」

 もちろん私が巨匠の手塚治虫と同じレベルであるわけじゃないんですが、世の中の巨匠と言われる人でもこういう姿勢を持っていたということに感動したので、この言葉を覚えています。
 
 
 

2017/03/26 (Sun) 13:29
大幅に遅れた住宅の施主検査が終わりました。

 ほぼ半年かかった住宅の施主検査が終わりました。

 私や確認検査機関の完了検査は終わっていますが、外構工事がまだまだ。肝心要のセンターコート内の土盛、芝張りが終わらないと印象としては完成ではありませんが、とりあえず建物は住める状態になっています。

 数日前には玄関ポーチのタイルの張り方の雑さ加減に怒り、張り直しを指示した箇所もまだですし、細かい塗装の雑さ加減が目につくところがまだあるので手直しはありますが、兎にも角にも住める状態になったことでホッとしたというのが実感です。

 建築主ご家族も首を長くして待たれていたようで、今日の検査後に転居するとのこと。まだエアコンも付いていないので寒いのじゃないかと心配しましたが、考えてみればムリもない話。本来なら昨年の暮に入居できるはずだったですものね。

 それにしてもコレだけ遅れに遅れたことに怒りもせず、ひたすら待ち続けられてきた忍耐強さと温厚な人柄に、心から感謝しています。

 今日は家具が入っていない状態で室内を撮影しましたが、センターコート側は芝のグリーンがあると印象が随分柔らかくなるのじゃないかと思っています。

 広角レンズで撮影してもごく一部しか映らないのでパノラマ撮影ができる最近買ったばかりのデジカメで撮りましたが、まだ慣れていないしレンズから被写体までが近いせいもあり、パノラマ画像では柱や天井、壁が歪んで写っていました。修正するソフトがあるのかどうか不明ですが、今回の住宅の画像は、外構工事もしっかり終わってセンターコートの芝も貼られた状態で撮影したいと思いますので、ホームページへのアップロードはまだ出来ません。

 まあ全部が完成するまであと10日程度でしょう。今まで散々待たせられましたから、あと10日位はなんくるないさー。

 毎度毎度でもいまだに慣れませんが、引き渡しが終わると、工事中に懸命に施工が進んでいるにも関わらずデザインを考え続けるということや現場に行けなくなるという寂しさは拭えませんね。

 一生懸命に育てた我が娘を嫁に出すという気持のようなものだとよく言われますが、一生懸命に育てたということは同じような心境ですね。あとは建主ご家族の皆様に慈しんでもらえるような住宅になることを祈るばかりです。



最後に、一枚だけ、外構が未施工状態の外観の写真を張ります。

CIMG5347.jpg






 

2017/03/18 (Sat) 11:58
高気密高断熱住宅を目指した設計・監理でわかったこと(少々専門的な話でゴメンナサイm(_ _)m)

 今回の住宅では高気密高断熱を目指しました。

 そのことは依頼者からの要求はありませんでしたが、これからは省エネ法の改訂が続々と生じることは予想されます。

 今のところ小規模住宅に対しての規制はとりあえずは見送られているものの、外国からの圧力がかかると、特に日本を支配しているアメリカ様からの圧力には手もなくヘナヘナと言いなりになる無力な政府・官僚どもが手のひらを返すようにいきなり規制をかけることは十分予想されます。

 それはさておき、これからも住宅においての高気密高断熱住宅は取り組んでいくべきものだと私自身も思っています。一つにはやはり冷暖房や給湯等のエネルギー消費に対し、電気を極力使わない家計にもやさしい生活は必要だろうと思います。そういう思いから高気密高断熱住宅を目指しました。

 もちろん高気密高断熱住宅であっても、パッシブ効果を確保するための窓の位置や遮熱などの配慮をしていることは当たり前だのクラッカーで計画しています。

 さて今回取り組んだ高気密高断熱住宅の断熱性能としての外皮平均熱貫流率UA値ですが、設計段階では0.64W/㎡・Kになります。これは建築地である第6地域における住宅性能表示制度の断熱等性能等級4(H25年基準相当)で求められている0.84W/㎡・Kを遥かに下回っていますが、民間の推奨グレードであるHEAT20 G1の0.56W/㎡・Kには及びません。

 その理由は3つあると予想していますが、まず1つ目はアルミサッシ(熱伝導率λ=200W/㎡・K)の使用。UA値を下げるためには樹脂サッシ(λ=0.17W/㎡・K)が望ましいのですが、コスト面から樹脂サッシを使えませんでしたのでG1ほどには下がりませんでした。

 2つ目はガラスはすべてLow-E複層ガラスを使いましたが、G1レベルを目指すためには、窓の断熱性能はU=2.91W/㎡・K以下の性能が必要なので「樹脂サッシ+Low-E複層ガラス」(U=2.91W/㎡・K)以上の仕様が必要になりますが、そうなるとますますコストアップになるため、今回の予算では不可能でした。

 3つ目は、本来の高気密高断熱であれば、設計段階で省エネのエアコンの性能も設定する必要があります。その数値が出ればUA値はもっと下げられたと思っていますが、今回は依頼者が上に書いたように当初は高気密高断熱住宅を求めていませんでしたので、現時点ではエアコンの機種が特定されず、エアコンの省エネ数値を計上できませんでした。

 UA値をG1なみに下げるためには当初から省エネのエアコンの機種を設定しておく必要性がありますが、設計段階でそうした設定はイニシャルコストがかかってくるために、当初から依頼者による高気密高断熱住宅へのスペックが求められていない限り難しいかなと感じました。

 断熱の仕様ですが、断熱は、床は押出法ポリスチレンボード、壁は高性能グラスウール(外壁に金属板使用部分には+外断熱に押出法ポリスチレンボード)、屋根は外断熱で押出法ポリスチレンボードを使用しました。壁、屋根の通気工法も採用しました。

 しかしこのように図面では書けても、施工現場で感じたことは高気密を確保するための施工の困難さ。

 その設計図通りの気密性能を確保のためには、床や壁を貫通する換気扇やエアコンの冷媒配管用スリーブ、給排水配管のスリーブにはすべて気密処理が必要ですが、文章では書けても実際上はそのスリーブをどの段階で孔けるかによって気密処理のレベルの確保の確認が困難でした。

 その気密処理の確保のために施工手順もスムースに行きません。
 
 断熱材の入れ方は、大工はグラスウールの場合は気密処理の方法は目視検査段階で手慣れている様子でしたので安心でしたが、外断熱に使ったプレスチック系断熱ボードのジョイント処理は、うっかり見過ごすと隙間が空いたまま放置されていたので、断熱材をピッタリするように取り替えるか現場発泡のウレタンフォームで隙間を塞ぐよう指示したり、はたまた床の点検口は普通の点検ハッチを付けていましたので断熱仕様の点検ハッチに取替を指示したりで、それもこれも現場監督の高気密高断熱住宅への意識が欠落していました。
 
 今回ではスリーブの気密処理が大事だからということが分かっていましたので、あらかじめエアコンの取付位置を決めスリーブを開けておくということが可能でしたが、一般的によくあるように後からエアコンを購入した場合、全く気密処理をしないままでスリーブを開けると高気密高断熱住宅の性能が確保できなくなります。

 これから高気密高断熱住宅を購入もしくは新築しようと思われている方は、こういうところにご配慮ください。



 

2017/03/17 (Fri) 08:20
施主下見検査に立ち会いました

 昨日は後1週間でなんとでも終わらせないといけない住宅の、施主下見検査がありましたので立ち会いました。一昨日足場が外されたので全景を支障なく見られるようになったのは私も初めて見ました。

 今回の住宅は、コストの関係でほぼ総2階建てにした上にセンターコートを取り込んだ設計をしました。南側に2台分の駐車スペースが求められましたので、必然的に建物は南側以外の敷地境界にかなり寄ることになりました。

 道路斜線や市の15m高度制限による北側斜線などをクリアーするための寸法でしたので、形態的にもごく当たり前のデザインを余儀なくされたのはやむを得ませんでしたが、今回の住宅のテーマはセンターコートでした。そのセンターコートをいかに心地いい外部的な第二のリビングとして存在せしめるか、またそのセンターコートをぐるりと取り囲む形になる住宅をご家族にとって気持ちのいい空間になるべく模索した住宅でした。

 初期の案では、南に開いたコの字型のセンターコートを提案しました。ご家族の自転車置き場などを屋根の下におけるよう玄関-玄関ポーチ-駐輪場の屋根は連続して3方に連続させましたが、ご主人からセンターコートから利用できるような外物入れがほしいとの要望が新たに出たため、駐輪場スペースを外物入れに入れ替える現在の案に近い形が生まれました。

 あまり囲みすぎるとセンターコートが狭苦いエリアになるので、それをいかに和らげるかにデザインのエネルギーを注ぎました。
まだ生まれたばかりのお子様が近い将来、そのセンターコートでご家族に見守れながら遊んでいる姿を想像しながら、あーでもないこーでもないと模索し続けたことを改めて思い出しました。

 下見に来られた奥様は非常に喜んでいただけて、ワクワクしますと言っていただけたのは嬉しかったし、室内でアレヤコレヤご夫婦でいろいろな生活シーンを想像しながら意見を出し合われているのを目にすることは設計者としては嬉しいものでしたが、事務所に戻り、撮影した画像を見るにつけ、毎度のことながら、もっとこうすればよかったんじゃないかという反省材料がわんさかでてきます。もっとこうするべきだった、なんでそういう発想が出てこなかったのかと改めて考えると、寝付きのいい私も昨日ばかりはナカナカ寝付けない状態でした。

 マア、毎度のことなんですが。(^_^;)

 何年経験しても、これこそがベストという設計が出来ないのは、やはり才能の無さなのか。なかなか認めてもらえないのも才能の無さなのか自問自答で答えは出ませんが、それでも次にまた、設計を依頼してくださる人が現れれば、その人にプロとして真摯な仕事が提供できるレベルになるために必死になって学習する日々を続けています。

 この住宅の現場監督のKさん。予定より既に3ヶ月遅れていますが、あなたに1月末に改めて出し直してもらった工程表を信じて、後1週間で依頼者のご家族は引っ越しされます。もう遅れは許されない状態ですよ。

 がんばれー、がんばれー、がんばれー


2017/02/24 (Fri) 09:50
住宅の工事の遅れた理由

 昨日、今施工中の工期が遅れている住宅のことを書きましたが、遅れた原因の一つには、高気密高断熱住宅として作成した設計図をよく理解しないで職人たちが今まで手がけてきた方法で施工したことに対して、やり直しを度々させたことによる手戻りが生じたことも影響があることは否めません。

 これもひとえに現場監督が職人に対して指示指導をするべきことであるのですが、現場はもっぱら職人まかせという状況が見て取れました。

 数を上げれば切りがありませんが、基礎の段階から土台と柱の納め方の問題、もっと書くと木材の品質の問題、各詳細の納め方の問題など、現場に行くたびに手直しをさせる状態。

 初期の頃の一つの例として、床断熱の私の検査を受けないままに床の構造用合板を貼ってしまいましたので、床断熱材の検査のために床の合板のすべての撤去をさせたところ、案の定隙間が多く、ダメを指摘して断熱材の入れ直しをさせました。その床の構造用合板も、まだサッシが入る前でしたので降雨による吸水が見られたので、該当箇所の合板の取替もさせました。

 一事が万事、このレベル。

 もっと驚いたのは、屋根の通気層を確保していたにも関わらず、軒先からの通気口が取られていませんでした。現場監督に屋根工事業者にどういうふうな指示をしていたのかと確認したところ、通気口が要ると伝えていたのに忘れているようだと他人事のような回答。そりゃ職人も忘れていたかもしれないが、施工責任者は監督だし、ひいては施工責任は請け負った会社が負うことになることこそを忘れているような発言。

 そういうことを改めて認識してもらわなきゃいけない監理者も、イライラする神経と負担が増すばかりです。
 
 現場の大工の棟梁の話では、その現場監督は今までは現場は職人に丸投げで、こういうふうに設計事務所の監理を受けた経験はなかったそうな。

 予想はしていたもののやっぱりねと少々落胆しましたが、今更どうしようもなく、とにかく一旦受けたなら引き渡しが終わるまでしっかりと施工してほしいものです。

 現場監督には、泣いても笑ってもあと一ヶ月だよ。終わればもう二度と私に会わなくて済むんだから頑張れ、と励まして?います。(^_^;)

 しばらく行かないでいると、また心配の種が出てきそうだなぁー(-.-;)



2017/02/22 (Wed) 17:28
遅々としとして進まなかった住宅

 昨年から長々と続いてきた住宅が、ようやく後1ヶ月で完成という所まで来ました。

 まだ油断大敵ではありますが、ここまで来たら流石に現場監督も年度が変わったらマズイということくらいは理解しているのじゃないかと思います。

 確認済通知書を受け取ったのは昨年の5月。おっと、その前に敷地の前の通路が建築基準法の道路として認められるような43条申請をしたことを忘れていた。その申請をしたのが一昨年の11月。それから長々と続いて、43条の許可が出たのが昨年の1月。43条の許可申請だけで2ヶ月もかかりました。さらにそれから確認済通知書を取るまで4ヶ月かかっています。

 なんでそんなにかかったのか。

 建主にとって土地を購入する必要があり、そこが住宅の建築が可能かどうかの目処がたたないと購入できないという理由もあって43条許可が必要だったわけです。

 去年1月にその許可が出てから土地の購入をしましたが、その土地は急勾配の道路に接していますが、その道路の幅が2.5m程度しかないうえに敷地そのものが造成されていません。

 以前は平屋があったそうですが、それも僅かに残っている平らな部分に建っていたため、敷地そのものは手付かずの状態で整地が必要でした。また高低差が大きいために整地するためには擁壁も作る必要がありました。

 隣地との高低差が2m近くあったため擁壁は当然RC造になりますが、2mを超えると工作物申請が必要になるため1.9m程度の高さで擁壁を作ってもらうようにアドヴァイスしました。

 擁壁は私の業務外でしたので、あくまでもアドヴァイスにとどめています。

 擁壁の設計・監理は業務外ですが、上に立つ建物にも影響がありますので、近くを通りかかったら極力見るようにしていました。

 その擁壁の工事が取り掛かって終わるまでおよそ1ヶ月かかっています。コンクリートの養生には現場監督に口うるさいくらいにアドバイス?しました。

 その擁壁工事の前面道路に面するところはセットバックが必要になりますので、その擁壁が終わった後に測量事務所で境界を測定してもらいましたが、その際には道路を管理している市との官民境界査定が必要でしたので、これがまた時間がかかりました。

 そうやってなんだかんだと43条許可を得てから後、敷地の形状が確定するまで数ヶ月掛かるという状態でした。その形状が確定してようやく、それまでおおよそのプランで話を勧めていた配置が確定し、ソレを元に図面を起こしました。

 以前と違い、現在の建築確認申請は確認図と工事が合致している必要があります。
<私から言わせれば当たり前なんですが、これが以前は、確認と現場が違う図面を平気で書く設計事務所が多かったのも事実で、私がそういう要求の仕事を断った時、石部健吉のようなことをしていたら仕事がなくなるぞ、と某不動産屋の親父から脅かされた苦い記憶があります。またそういうことを平気でやる設計事務所は立ち回りが上手いのか、そこそこ名前も売れるという、歯噛みする思いをすることもありました。>
 
 確認提出後の変更は確認の出し直しなどの時間も手間も余分にかかるため、提出前に工事費を確定して変更がないようにしておく必要があります。そのため図面終了後に数社に見積もりをしてもらいますが、九州ではまだ少ないと思われる高気密高断熱住宅にしたためか何処の見積もりも予想以上に高く、大幅な設計変更をせざるを得ない状況に頭を抱えこんでいましたが、予算に合わせた一社が見つかったお陰でようやく確認が出せる状態になりました。

 これに整地後数ヶ月を要しました。

 いやはやとにかくなんでも時間の掛かる状態でしたが、確認申請はスムースに進み、5月に済証が得られました。

 さていよいよ着工だわいとワクワクしていましたが、いやまだ早い、地盤調査が必要だということでSWS調査に取り掛かり。

 そしてこれがまた、調査に取り掛かるまでが長い長い。なんでそんなに時間がかかるのかと思うくらいに長かった。たしかに雨もよく続いたこともありましたが、現場監督の段取りの悪さが徐々に気になり始めた頃です。

 やっとSWS調査となり、その際には立ち会いましたが、地盤の柔らかさが予想以上で、あらら、こりゃ地盤改良が必要になりそうだなーと心配の種がまた一つ。

 調査結果はいかにと思いつつも、これがまたナカナカでてこない。現場監督に何度も問合せても、暖簾に腕押し。こうなったら出てくるまでまとうホトトギスだぁ~(-_-;)

災難は忘れたころにやってくるを地で行くようにながぁ~い時間がたって、ようやく調査結果がでてきました。

 いそいそと見ると、ガァーン_| ̄|○ il||li
 数値的には地盤改良というレベルではなく、ソイルセメント杭の打設レベル。ここでまた追加工事発生です。

 然し、しないと将来的な建物への沈下が問題になるためにやむを得ない。発注者も予想外のため、決断まで少々時間がかかりましたが、結果的に杭を打設する方向になりました。

 そしてまたまたその杭工事の工事がなかなか取り掛からない。とにかく何事につけ、右から左にスムースに事が運ばないことに驚きました。

 一発で終わったお笑い芸人の「右から左へ~」なんてもんじゃなかったですよ、全く。

 もっと驚いたのは、プレカット図が再三再四催促すれども出てこない。プレカットの担当者が多忙を極めているという監督からの言い訳も耳にタコ状態。

 おいおい、ソレじゃ工期はプレカット屋の都合で決まるのかい?とキレましたが、それでも出てこない。

 ようやくプレカット図が 出てきたので、もうすでに工期も遅れているので1.5日でチェックして返し、修正図がすぐに来るかと思いきや、これがまた待てども待てども来ない。

 こんなことに慣れっこになりたくもなく、流石にキレました。

 ようやく、私の事務所でプレカット屋と打合せに伺いたいとの連絡。

 エッ?ちょっと待チネー。じゃ、今まで俺がチェックした図面の修正は手付かずってことか?と。

 驚くでしょ?

 このやり取りだけで2ヶ月はたっぷりかかっています。もちろん、工事はストップしています。基礎のコンクリートも打ち上がっていますが、その後何も進んでいない状態でした。

 近所の人がみたら工事ストップと思われたんじゃないでしょうか。

 本来なら去年の年末に完成して、新年には新居に入って迎えてもらおうと思っていたのが、亀の歩みのようにノロノロと工事は進んでいます。

 私が手術で入院したのも、1月ならもう殆ど終わっているだろうからということで1月半ばの入院としていたのですが、豈図らんや、そのときはまだ内部の断熱材も余り入っておらず、外装板も未取付でした。

 棟上げからすでに3ヶ月も経とうかという時期にも関わらず、そんな状態でした。

 然し、あと1ヶ月で終わらせないと重大な問題になることをしっかりと言い伝えましたので、ようやく工事がここに来て進み始めています。

 まだまだどうなることになるのか分かりませんが、あと1ヶ月で終わらせないと、施工者に対して損害賠償などの問題が出てくる可能性大で、本当に大変なことになります。

 ここで学んだのは、安く請け負った施工会社はやはりこんなレベルだったということです。つまり、全てに言えることですが、安かろう悪かろうの建築会社版。

 すったもんだしている住宅ですが、完成したら私のホームページに載せますので、興味のある方はその折には御覧ください。m(_ _)m

 

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